自分の好みの明るさを知ろう!
- おふぃす きゅ~
- 2021年1月7日
- 読了時間: 8分
日本全国、雪ですね。

ここ西の果ての長崎も、九州らしからぬ吹雪に、体が縮こまっております。雪に慣れてない県民性なので、ちょっとでも積もると、交通網は麻痺します。スタッドレスタイヤなんて履いてる車はあまりありません。タイヤのチェーンも、持ってない。坂道が凍ると車も通れない。
ただ降るだけならいいのですが、道が凍らないように祈るばかりです。(画像は年末に撮影したものです)
さて、今年は、ツイッターではなく、こちらのブログで、お写真の撮り方について、ちょこちょこと、書いていこうと思います。
昔は、写真を撮るということは、それだけで、お金も技術も必要でした。
高価なカメラを持っていること。それを扱う知識も技術も必要でした。
フィルムの入れ方ひとつ、ピントの合わせ方ひとつ、その他諸々、とてもとても大変でした。
こんなことを言っている自分でも、知らないも出来ないことも多いです。
自分が写真のお仕事を始めた頃に、色々教わったアレコレで、今はもう使ってない機材、
使わなくなった知識や技術もありますが、無駄なことは何一つありませんでした。
昔は、自分が撮った写真が、適正露出だったのかどうか、フレーミングは正しかったのかどうかを確認するまでに、ネガを現像して、ピントが合っているのかをチェックしてみないとわからないことが沢山ありました。ネガで撮影したものは、色味がオレンジ色なので、露出が適正かどうかなんて、慣れないとどうなのかよくわかりませんでしたよ。
インスタントフィルムパックをつけて、毎回、仕上がりをチェックしながら撮る現場もありました。
何もかもオートマチックのカメラばかりではありませんでした。フィルムを装填することも技術でした。ピントの合わせ方も知らないと、ピントすら合わない。
今は、撮ったその場で、暗いのか明るいのか、ピントが合っているのは、合っていないのか、フレーミングがうまくいっているのかうまくいっていないのか、すぐにわかります。
撮影してすぐに、自分の思い通りの明るさやフレーミングになっているかいないか、すぐにわかるって、凄いことなんですよ。あ、違うなって思ったら、すぐに修整できちゃうんですよ。(あ、なんか違うって思わなければ、なおすこともないんでしょうけど)
自分が、こういう明るさで、こういう感じで撮りたい!というイメージに近づけやすいのが、デジタルカメラのいいところですよね。失敗のやり直しが、すぐできちゃうんです。
お金も時間もかけずにできるって、羨ましい!
露出は、カメラがある程度やってくれます。ありがたいことです。カメラにある程度お任せすることによって、そのほかのことに集中できるので、ありがたいです。
趣味の写真って、特に正解はないと思うんです。自分が望むものが撮れたらOK,そうじゃないなら、どうすればいい?っていうだけです。お仕事の写真や、誰かに依頼された場合は、依頼主の意向に沿えたらOK.ってところでしょうか。ここでは、自分が趣味で撮る写真についてのお話になります。
写真をやるうえで、露出っていうのは知っておいた方がいいんですが、わからないならそれでいいです。ただ、知らないよりは、知っているほうが、自分のやりたいイメージに近づけるための解決方法を見つける時に、便利かな?と思います。
さて、ここからが今回の本題です。
カメラ任せで写真を撮ったとき、自分のイメージよりも明るかったとか、暗かったっていう経験はありませんか?
そんな時、自分の思い描く明るさに撮る方法を知っていればOKです。
一枚撮影して、明るすぎた~と思ったら、暗く写るように、カメラを調整すればいいんです。逆に、暗すぎた~と思ったら、明るく写るように、カメラを調整する。そのやり方を
覚えましょう。

これから何枚か同じ条件で撮影したにゃがさきねこのぬいぐるみの画像をみていただきます。
絞りの値とISO感度固定で、被写体であるにゃがさきねこが暗く写るように設定しました。
自然光で撮影しています。
影を見てもらえばわかると思いますが、太陽の位置は、にゃがさきねこの向って右後ろの上の方にあります。
逆光と呼ばれる状態です。
光源である太陽が、後ろにあるので、にゃがさきねこの顔や体は暗くなっています。
こんなイメージで撮りたかったのであればこれは正解です。

自分は、現場で撮影していて、流石にこの暗さは暗すぎるな~と思ったので、もう少しだけ明るめにしようと思い、明るめに写るようにしてみました。
影の部分が薄くなって、少しは顔や体が明るくなりましたが、全体的に暗いままですね。
これくらいの明るさが好みであれば、これでOK.
顔や体はもっと明るくしたいのであれば、更に明るくします。
明るくするには、カメラの露出補整を使うといいですよ。+にすれば明るくなり、
-にすれば暗くなります。三分の一刻み設定されていることが多いですね。自分の好みで暗さ、明るさを変えてみましょう。

カメラの露出補整を使って、もう少し明るくしてみました。今まで暗かった顔も体も、明るくなりました。薄汚れてはいますが、もともとは白い猫のぬいぐるみというのが、わかるくらいになりました。
カメラに入っている露出計というのがあって、画像を撮る時に、被写体が綺麗にみえる露出というのを、自動で決めてくれる機能があります。この露出計の露出の測り方というのが、カメラによっては、色々種類があるんですが、画面内にある白いものや、黒いものが多いと、明るすぎたり暗すぎたりすることがあります。
自動で決めてくれたけど、もっと明るい方がいいとか、暗い方がいいとか、画面を見て、自分で判断したらよいですよ。

次の画像です。
おっと、いきなりなんだか、めちゃめちゃ美白なにゃがさきねこになりましたね。
露出補整をして、もっと明るくしてみたら、こうなりました。
これだけ明るくすると、薄汚れていた感じがなくなって、新品みたいになりました。
立体感も少しは残っている感じですが、ぬいぐるみの白さが目立つようになりました。
暗く写っている時は、なんだか表情も雰囲気も暗くて陰気に感じますが、明るく写っていると朗らかな表情に見えてくるから不思議です。

ではでは、もっと明るくしてみましょう。
明るくした成果、にゃがさきねこの輪郭がわかりにくくなっちゃいましたね。
背景との境目がよくわからない箇所があります。
影もちょこっとしかみえませんね。
陰のあるところに、ちょっとだけ、ぬいぐるみの質感が感じられますね。
明るいところが、光に溶けてしまったみたいです。
背景も明るくなってしまったので、何が写っているのかわかりにくいですね。

更に明るくしてみたら、どんな風になるのかな?
やってみまました。
影はほとんどありません。
輪郭線も見えないところ多いです。
背景も明るすぎてわかりませんね。
質感も、わからない部分が殆どですね。
いかがですか?同じ自然光の条件の下、フレーミングを変えないで、これだけの違いが、露出の違いだけで表現できます。
自分が好きなのはどの明るさですか?
撮影をしていると、自分が撮ろうと意識していない露出で撮影した画像を見て、これも面白そうだなと感じることがあります。意図してない露出で撮影してしまったのは、本来ならば、失敗なのかもしれませんが、自分が想像してない面白さに気づかせてもらうこともあるので、失敗って結構貴重な経験だったりします。
一連の露出の違いをみてみて、どう感じましたか?
自分の好みの明るさって、ありましたか?

この撮影の時、RAWデータもつけて撮影していました。
暗すぎる位暗いデータでも、画像処理のソフトを使うと、後処理で画面の雰囲気を変えることが出来ます。
ちょっとふわっとした印象に仕上げていますが、にゃがさきねこの顔がもっと明るく見えるように処理してみました。
こうやって、あとから好みの明るさに調整するというやり方もあります。
露光量以外の数値だけをかえています。
一連の画像は、絞りは固定で、カメラの露出補整を1ずつプラスしたりマイナスしたりして撮影しています。

輪郭線がなくなりすぎた画像も、色々な数値をかえることで、これくらいの立体感は出せました。
モニターの明るさの設定によっては、自分が思い描いていた明るさと違って明るめだったり、暗めに写っていることもあるので、現場で明るめ暗めと何種類かの明るさを撮影しておくというやり方もあります。カメラの機能でブラケティングというものがありますよ。
露出補整を0、+1、-1と三段階撮影しておけたりします。
使い方によっては、とっても便利です。
自分で意識して、三段階露出の違う画像を撮っておいてもOKです。
今回、覚えておいた方がいいよ~っていう内容は
①撮影現場で、自分が撮影したいと思っている画像の明るさのイメージを持とう。
②撮影現場で撮っている画像の明るさは、イメージ通りなのかそうでないのか、考えよう。
③撮影現場で、明るさのイメージが合うように、明るさをイメージに近くなるように露出補整をしてみよう。
④撮影後、パソコンやスマホでみてみて、イメージと違うところがあったら、好みの明るさになるように、画像を整えてみよう。
以上です。
自分の思い描いていたイメージ以外にも、後処理で、全然違う印象に加工するのも面白いですよ。
メインの被写体が、どれくらいの明るさで、背景とのバランスがどれくらいでなど、明るさを意識することで、自分が何をどうすればいいか、自分が思い描いているイメージに、どうやったら、近づけられるのか、やり方がわかれば、簡単ですよね。
撮影した画面を見て、もっと明るくしたければ、明るくする。暗くしたければ暗くする。
とても単純で簡単なことです。
まずは、ココからです。
カメラと画像処理で、自分の思い描く写真を撮ってみましょう。
レンズやストロボはなくても、できることはあります。自然光と露出のこと、自分がどうしたいのか意識をすることが、写真上達の近道です。カメラがなくても、スマホのカメラにも、露出補整の機能はついています。というか、スマホの方が、簡単に綺麗に撮れるように、色々な工夫がなされていますよ。
ではでは、お金をかけないでも、自分が撮りたいと思う写真を撮るために、知っておいた方がいいよ~っていう、ゆる~いお話をしていきます。気長にお付き合いくださいね。
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