記念写真で気をつけた方がいいと思うこと
- おふぃす きゅ~
- 2022年1月13日
- 読了時間: 9分
一月なので、寒いのは当然といえば当然ですね。
先日は、成人式でしたね。今年成人された皆様、ご成人おめでとうございます。
成人式の、記念写真は撮影されましたか?
お写真の仕事をしている立場から、記念写真を撮るのなら、これらの事に
気をつけるだけで、あとから残念な気持ちにならなくて済みますよ~っていうポイントを、
いくつかご紹介したいなって思います。

記念写真って、何でしょう?
その日、その場所に行った記念。
何でそこに行ったのか?
誰とそこに行ったのか?
それらがよくわかって、写真を撮ったあとからも、楽しい思い出の記憶の扉にアクセスしやすくする素敵なお写真の事だと思います。
にゃがさきねこと一緒に、長崎空港に行った時の写真を、参考画像としてアップしておきます。いいお手本かどうかはわかりませんが、人物を撮ったものは、被写体の方に掲載許可をとらないといけないので、にゃがさきねこ’sに協力していただきます。
①いい場所を見つける。
象徴的な建物や看板など、思い出になるものがわかるような背景を選ぶ。
②トイレの表示や、ゴミ、ゴミ箱、不要な荷物、関係ない人等
思い出に相応しくないものは、極力画面に入らないように
気をつける。
動かして問題ないものは動かす。動かせないものは、被写体で隠すか、
画面に入れないようにフレーミングする。カメラ位置や、被写体の位置を
動かすことで、回避することが出来ます。
③被写体の着崩れがないか、前髪や記念アイテムが顔にかかってないか
気をつける。
④写真を撮ってみて、画面を確認する。
不要なものが写ってたり、顔や目が隠れていたり、
被写体が瞬きしていたり、フラッシュの反射が鏡に映っていたり、
思い出に相応しくないものが写っていたら、撮影しなおそう。
基本的な事はこんな感じです。これだけ気をつけるだけで、随分印象が
かわりますよ(^^♪
上記のことに加えて、記念写真で気をつけたいのは、コレです。
新人時代、よく指導されたのが、こちら。
串刺し、首切り(ギロチン)写真に見える構図は極力避けましょう
〇被写体の上から、塔が生えているように見えた構図。
参考画像がみあたらないので、思い出話になります。婚礼スナップ撮影の新人時代。ホテルの周りがお寺だらけで、仏式の出張撮影は殆どまかされていました。ホテルの側にある、有名なお寺で、式前にロケスナップを撮影していた時、お寺にある三重の塔が遠景に入っていたのですが、自分が、まったく気にしてなくて、新郎新婦の後ろに、トーテムポールみたいに見えるように配置してしまって、先輩カメラマンさん達に、あかんな~ってご指導いただきました。そういう時は、ちょっとずらせと。それだけで、トーテムポールは免れるって。確かにその通り。それ以来、気をつけています。

〇電柱やポールが頭に刺さって見える構図。
いい作例が見つからなかったのです、ありました!
にゃが先猫のはるか遠くにある照明。
遠くになって色も薄いので、撮影時あまり気にしませんでしたが、しっかり刺さっているように見えますね。 現場でも、ファインダーの中で、この照明は見えていました。これが一番マシだったのだと思います。まぁ、ですが、反省すべきですね。難しい時は、一番マシな状態で良しとりたりします。

〇背景の横線(壁の継ぎ目や、柄、地平線や水平線)が、ちょうど人間の首のあたりにきていて、まるで、ギロチンにかけられたように見えてしまう構図。これは、途中でとまってるので、まだマシですが。野良猫様を撮影。首切りも串刺しもダブルで、やっちゃってます。ちょっとわかりにくいですが、これくらいしかみつからず。すみません。
これらは、人物を撮影する時は、極力避けるようにしないと、見ている側に不快感をあたえる構図といわれています。

窓枠がにゃがさきねこの頭を貫通しているようにみえます。このカメラ位置から
ヤングコーンとにゃが先猫の背比べっていうアングルに拘りたかったので、こう撮ってます。
色がまだ薄いので、まだマシですが。

上記の光線状態とは違うんですが、
横の串刺しに見えないように、カメラ位置をかえて撮っています。
ほんのちょっと、カメラ位置を左右又はに上下らすか、被写体に移動してもらうだけで、回避できます。簡単です。
そもそも、無地の背景じゃないところで、撮っていること自体、アホっていわれても
仕方がないんです。ハイ。自覚してます。すみません。
自分は、串刺しも首切りもなんのことやら、そんな風に思わないから平気、という人もいるかもしれませんが、大昔から、人はこう感じていますよ、という法則として知っておいた方がいいと思います。
自分はそう思わなくても、そう感じる人が多いというのが事実なのです。
記念写真はもちろんの事、ポートレートの撮影でも、気をつけた方がいいと思います。
写真は、必要なものを入れ、不要なものをそぎ落として、画面の中に世界を作ります。
必要であるべきものが欠けることと、余計なものが写り込むことは、
撮影者が、写真に込める思いを薄め、邪魔してしまいます。
余計な情報があると、表現したいことの妨げになります。
記念写真で気をつけるべきことを気をつけていると、自分が撮りたい表現世界を
撮影する時にも、同じように気をつけるようになれると思います。
いい写真って、自分が思うような世界を撮影することができた写真でもありますよね。
余計な情報が、入り込まないようにするためには、気をつけるべきことを気をつけ、
言いたいこと、やりたいこと、伝えたいことを、簡潔に写し込む。

写真の上達において、情報の取捨選択は、大切なことです。
何が大切で、何が大切じゃないのか、撮影者が整理できてない写真は、
惜しい写真になってしまいます。
長最空港にて、にゃがさきねこの記念写真を撮りました。
水平と垂直をできるだけ歪ませないようにきをつけて、にゃがさきねこ’sの背中に蝶の羽がついているように見えたらいいなと思いながら、撮影しました。 インスタ映えするようにと、長崎にある有名な教会のステンドグラスを元に、デザインされた蝶の羽のデザインだそうです。

撮った画像を、必要な部分だけトリミングしてみました。
より一層、伝えたいことがわかりやすくなったかと思います。
文字や蝶の羽の模様が切れないように気をつけ、にゃがさきねこも全身が写るように気をつけました。 もっと拘るならば、台座がわかりにくいように撮るべきだったかなと反省。
写真を撮ることは、感性の部分も大事ですが、何故そう見えるのか?何故、人間はそう感じるのか?っていう構図の理屈も知っておくと、回り道をしないでいいんですよ。
自分が撮りたい写真にとって、画面の中に、何が必要で、何が必要じゃないのか。
写真の上達に、高価な機材は、いりません。
以前、ツイッターで写真の上達という言葉を使った時、
写真の上達という概念がないとおっしゃる方がいらっしゃいました。
どういうことなのか、一度ゆっくりお話を聞いてみたいなと思いました。いつも思い通りに撮影できる方なのかなぁ?羨ましいですね。自分は、思い描くような写真が撮れないまま、何十年も足掻いています。一つ出来るようになったら、すぐにまた新たなる課題が見えてきます。未だにずっと自分が考える理想と、自分が今できる現実の溝を埋める努力を続けています。
好きという感情だけで、どうにかその世界でやっていけてるただの凡人なんです。
そんな自分みたいな、凡人には、凡人のやり方があるんです。基本的なことを大切にすること。理解して実践すること。いつでもどこでも、落ち着いて、やれること。大きな失敗をしないように、準備すること。心構えをちゃんともつこと。
知って実践すれば、誰にもできます。センスがなくてもできます。
センスは磨くものだそうです。ほんのちょっとしかない、センスでも、
ピッカピカに磨けばいいんです。
センスの磨き方は、いいものも悪いものもいっぱい見て、自分で考えて、
取捨選択したら良いと思います。
いいカメラがなくても、考えて実践するのは自分です。誰でもできます。
カメラじゃなくて、スマホでいいんです。コンパクトカメラでいいんです。
知人のカメラマンさんがいいことをおっしゃってました。
いいカメラはいい仕事(撮影)をしません。
真理です。あくまでも使うのは人間。使うのは自分です。
いい写真というは、大きい画素数で撮られたものでも
解像度の高いものでもありません。
あっと驚くシャッタータイミングだったり、
素敵だなって思える目の付け所だったり、
珍しい被写体だったり、
自分の心の中にある大事なものに共鳴する何かがあったり、
的確な構図だったりします。
じっくりと場所も構図も選べるような記念写真であれば、
ある程度の時間をかけて、ココに紹介したいくつかの大切なことに
気を配って実践する時間くらいはとれると思いますよ。
ほんの数秒、数十秒気をつける時間を取ること、意識してフレーミングすれば、
あとからしまった!失敗した!って思わないですみます。
いい記念写真を残すために、ここにご紹介したいくつかの基本的だけど
大切なことを覚えておいて、実践してみてください。
より素敵なお写真が撮れるようになると思いますよ。
成程と思った方は、試してみてください。
必要だと感じたらよし、感じなければそれも良しです。
先人の残した偉大な方法を、賢く身に着けるのか、新しく自分なりの
やり方を考えて実践するのか、それは自由です。誰も強制はしていません。
自分がココでご紹介するのは、成程だな~と思えて長年実践してきたからです。
気をつけることをパッとさっとできれば、それ以外の事に集中する時間を
とれます。記念写真を撮る時間以外の時間が確保できます(^^♪
このようなお話も、今後写真講座等を開催した時に、
お伝えできたらいいなと思っています。 誰かに向って伝えているようで、全部自分に返ってきます。
ブーメランみたいなものです。
誰かに何かを伝えるのは、自分がわかってないと出来ないし、
誰かに伝えることによって、気づきも出てきます。
誰かのためにやってるようであっても、自分の為でもあります。
自分自身が出来てないと、言葉に説得力をもたせられないので、
その辺、気をつけないといけないなと思います。
ここに書いていることで、全然説明できてないことも
一杯ありますが、今の自分がお伝えできるのは、こんな感じです。
自分が今まで生きてきた中で感じたことですが、
天狗になった途端、鼻はへし折られます。
上を見たらキリがありません。
傲慢に振舞っても、いいことはありません。
努力をやめたら、そこまでです。
自分は、天才でも秀才でもない、ただの凡人なので、誰かと比べても何にもならないことに
気づいています。敵はいつも自分自身です。過去と今と未来の自分が相手です。
好きこそものの上手なれです。
楽しんで、賢く、こつこつとやるのがいいんです(^^♪
写真は、心を写す鏡です。
自分でも、基本をおさらいしないといけないなって気持ちもあるんです。
好きなことを、好きな時に、楽しみましょう。
長くなりました。いつもの事です、すみません。
何かしら、お心に留まれば幸いです。
楽しい写真ライフをお送りくださいませ。

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